千葉県松戸市にある聖徳大学・聖徳大学短期大学部で『人口減少セミナー 人口減少時代の持続可能なまちづくり』の講義をおこないました。
先般、鴨川の城西国際大学で実施したものと同じ、千葉県の依頼による人口減少問題に関する講義です。
アセンブリ―アワーという、専門分野を超えた講和を聞く、貴重な時間を使わせていただきました。参加してくれた学生は430名とのことでした。
先立って聖徳大学さんでは、聖徳教育というものをおこなっていることを知りました。
シラバスによりますと、
「本学の見学の精神は「和」です。聖徳教育は、建学の精神である「和」を理解するための人間教育です。学生のキャリア形成の一環として、「和」の精神にもとづく人間形成を目的としています。」
とあります。そして、
「人間形成とは、教養・基礎学力・基礎技能・知識・技能・能力・情操・理解・態度・信念・意見・価値観・コミュニケーション能力等の統合力です。知識や技能だけでなく、経験・体験を通して情操を豊かにし、相手の話を理解し、それを態度で表し、信念をもつて意見を述べ、新しい価値観を創造でき、物事の解決策を推論して構築できる力を育てていきます。」
と説明されています。
この「統合力」や「新しい価値観の創造」といった部分は、人口減少やSDGsに向き合うために必要な心構え、能力であると思いました。
なぜかというと、地域づくり、まちづくりにおいては、課題が複合的に関係しあっており、1つの課題解決だけでは問題の根本的な解決にはならないからです。
まさにいろいろな知識や技能を身に付けながら、コミュニケーション能力も生かして、統合力を発揮する必要があります。
今日は人口減少問題をまず自分事として捉え、知ってもらうことを主眼におきました。
またSDGsにおいては、その複雑に絡み合った課題を解決するうえで、誰一人取り残さないという理念のもと、統合的に物事をとらえていきましょうという話をしました。これは地域づくりと全く同じことが言えます。地域課題の解決は世界共通の社会課題の解決に密接に結びついています。
60分という短い時間ではありましたが、一人でも多くの学生さんが自分事として捉え、何かの機会にこの人口減少問題やSDGsを耳にした際に思い出してもらえたらと思います。